[2021年版]ITパスポートのクセつよめな問題文の歩き方! Part2

前回の続き
「[令和3年版][コラム]ITパスポートのクセつよめな問題文の歩き方! Part1」で問題文のパターンについて整理しました。こんな感じで。。
・出題パターンは、大きく5つ。全て問題文の文末にヒントが隠されてます!
A) 「適切なものはどれか? 」パターン
B) 「最も適切なものはどれか?」パターン ← 今回はここ
C) 「〇〇はどれか?」パターン
D) 「全てあげたものはどれか?」パターン
E) 「いくら/いくつ/どれくらいか?」パターン
Part2では「A) 「適切なものはどれか? 」パターン」から説明を行います。
パターンA) 適切なものはどれか?
まず本パターンの問題文について紹介します。
問63 PC やスマートフォンのブラウザから無線 LAN のアクセスポイントを経由して,インターネット上の Web サーバにアクセスする。このときの通信の
令和3年度分 問63より
暗号化に利用するSSL/TLS と WPA2に関する記述のうち,適切なものはどれか。
問題文の文末をみてください。赤線を引いた箇所に「適切なものはどれか」と記載されています。これが本パターンです。
まず「適切」とは何かというところで受験者を惑わせます。なんか一瞬止まらせる表現ですよね。
普通に「どれか?」でいいと思うんですよね。。
愚痴を言っても仕方ないので解説を始めたいと思います。まずこのパターンについて大まかに整理しています。
1. 問題文は正しいので、回答も正しいものを1つ選択する。
2. 選択肢が単語を選択する場合は、選択肢は正しいものを1つ選ぶだけ。
3. 選択肢が文章の場合は、選択肢は3つに別れるのでしっかり対策が必要です。
・選択肢の文章が正解
・選択肢の文章がそもそも間違っている。
・選択肢の文章は正しいことを書いているけど、問題との関係性が間違っている。
ここでは、3番目がいやらしいので、その辺りに注意しながら、実際の問題を解きながら説明していきます。
問63 PC やスマートフォンのブラウザから無線 LAN のアクセスポイントを経由して,インターネット上の Web サーバにアクセスする。このときの通信の暗号化に利用するSSL/TLS と WPA2に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア: SSL/TLS の利用の有無にかかわらず,WPA2を利用することによって, ブラウザと Web サーバ間の通信を暗号化できる。
令和3年度分 問63より
イ: WPA2の利用の有無にかかわらず, SSL/TLS を利用することによって, ブラウザ と Web サーバ間の通信を暗号化できる。
ウ: ブラウザと Web サーバ間の通信を暗号化するためには,PC の場合は SSL/TLS を利用し、スマートフォンの場合は WPA2を利用する。
エ: ブラウザと Web サーバ間の通信を暗号化するためには,PC の場合は WPA2を利用し、スマートフォンの場合はSSL/TLS を利用する。
Step1. 「適切なものはどれか?」は何を聞いているかを特定する。
「適切なものはどれか?」という文末の場合、何について聞いているかは、直前に記載されています。
このときの通信の暗号化に利用するSSL/TLS と WPA2に関する記述のうち,適切なはどれか。
令和3年度分 問63より
この設問が「SSLT/TLSとWPA2」について、暗号化について回答することが明らかになります。
Step2. 聞かれていることがどんな意味を持つか思い出す
何に聞かれているかわかったら、その用語について頑張って思い出しましょう。
「暗号化に利用する」という十分なヒントが問題文に掲載されているので、手がかりは十分です。
WPA2は無線LAN機器との暗号化をさし、SSL/TLSはWebブラウザとサーバ間の暗号化を指します。
Step3. 明らかに間違っている選択肢を除外する
このての問題って、明らかに間違っている問題が混ざるものなので、先に見つけちゃいましょう。
ア: SSL/TLS の利用の有無にかかわらず,WPA2を利用することによって, ブラウザと Web サーバ間の通信を暗号化できる。
令和3年度分 問63より
ここでは、ブラウザとWebサーバ間の暗号化の話なのに、SSL/TLSを否定しています。よってアが消えます。
シンプルな問題であれば、この段階の除外で自然と正解が決まります。(今回の場合はイとなる)
Step4. ミスリードを誘う問題を排除する。
このタイプの一番厄介なのはここです。
ウ: ブラウザと Web サーバ間の通信を暗号化するためには,PC の場合は SSL/TLS を利用し、スマートフォンの場合は WPA2を利用する。
令和3年度分 問63より
エ: ブラウザと Web サーバ間の通信を暗号化するためには,PC の場合は WPA2を利用し、スマートフォンの場合はSSL/TLS を利用する。
ITパスポートもいやらしいところは実体験を使ってミスリードを仕掛けてきます。。無線LANの設定をしたことある人を狙い撃ちしてます。
微妙に合っている部分を含んでいるのですが、ウとエは間違いです。最終的にはイが残って正解となります。
本パターンのまとめ
これまでの話からこのパターンの問題の解き方についてのまとめです。
・その設問が何を聞いてるのか、素早く見つけましょう。
・選択肢は正解と明らかに間違いのものと、微妙なもの3種類あり、間違いから探しましょう。
・ダラダラ書いてあり、ミスリードを狙ってくる選択肢は、何のことを書いているか読み解きましょう。
書いてみましたが、やはりこのパターンの回答は難しいです。過去問をどんどん解いて、慣れていきましょう。
次回について

山場は過ぎた気がします。次回は、「B)「最も適切なものはどれか?」パターン」について解説していきます。