[最新版]ITパスポートの 新よくわかる教科書 2021年版の感想・評価・レビュー

こんにちは、三島某「@mishima_books」です。
今回は「ITパスポートの 新よくわかる教科書」(以降、本書と記載)を読んでみました。
ITパスポートの概要や本サイトのレビュー方法について知りたい方は「ITパスポート レビューの考え方」を一読してください。
「ITパスポートの 新よくわかる教科書」はどんな本?

「ITパスポートの 新よくわかる教科書」は、コストパフォーマンス重視の参考書となっています。文字中心の構成されているので試験慣れしている方には良いかもしれません。
総合評価:2.9

発行元 | 技術評論社 |
著者 | 原山 麻美子 |
初版発行 | 2020年10月28日 |
定価 | 1,408円(税込) |
ホームページ | 公式サイト |
電子書籍版 | 有 |
その他 | – |
こんな人におすすめ
- 資格の勉強が苦手ではない。
- ある程度のITパスポート関連の知識がある。
こんな感じで使って欲しい
資格の勉強にある程度慣れている方
- シンプルな参考書なので、読んだらすぐに過去問へ移りましょう。わからないところが出たら、
ネットに頼るなどが良いと思います。 - 付録の用語確認アプリは通勤/通学の隙間時間に!
- 巻末の実力アップテストは、ある程度学習してから弱点探しに使いましょう。
購入時のチェックポイント
- まずバックのサイズと相談してください。隙間時間が使えるかどうかが決まります。
- 掲載している問題は少ないので、問題集は必須になります。
- イラストの少なめだったりするので、初心者には難しく感じるかもしれません。
「ITパスポートの 新よくわかる教科書」を詳しく紹介
本書の大きさや厚さ
本のサイズはB5サイズと参考書としては珍しい感じ、ムックサイズって感じです。
社会人の方で隙間時間を使って勉強される予定の方は、通常の参考書よりひとまわり大きいので注意を。

厚さは、200ページくらいなので他参考書と比べても相当薄めです。
本文の文字サイズは小さめで、イラストが少ないので少し圧迫感を感じます。
本書の構成
本書はテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の順に学習することができます。
どの分野から学習するのかは、本人の好みとか状況にもよるのだと思いますが、悪くない並びだと思います。
Chapter1のテクノロジ系から始めるか、Chapter8のストラテジ系から始めるかを選択されると良いでしょう。
順番の前後はありますが、基本的にシラバス(試験範囲)に準拠しています。
Chapter 1 コンピュータシステム(テクノロジ系)
「ITパスポートの 新よくわかる教科書 目次」参考に整理
Chapter 2 情報処理の基礎知識(テクノロジ系)
Chapter 3 ITを支える各種技術(テクノロジ系)
Chapter 4 ネットワーク技術(テクノロジ系)
Chapter 5 セキュリティ技術(テクノロジ系)
Chapter 6 システムの開発(マネジメント系)
Chapter 7 システムの運用管理(マネジメント系)
Chapter 8 企業の業務活動(ストラテジ系)
Chapter 9 企業の戦略(ストラテジ系)
Chapter10 業務システムとITビジネス(ストラテジ系)
Chapter11 法令やルールの遵守(ストラテジ系)
1章あたり3から5つくらいに分かれています。1日1節くらい学習していくとテンポよく進められると思います。
特筆すべきは学習順序が非常に練られているので、学習者は違和感なく読み進めることができます。
Chapter2とChapter11の配置は、ありそうで本当にないので貴重です。
本文について
読んだらすぐ過去問へ向かう
本書では、ITパスポートに出題する用語を懇切丁寧に説明している感じではありません。
ただ出題する用語にどんなものがあるかはしっかりと明示してくれます。
とにかくさらっと読んで「太字」を認識したら、過去問を解くことに専念した方が良いと思います。

上の図では、無線LANについての解説ですが、用語の説明に終始しています。
この場合、WPA2がどの範囲を暗号化してくれるのかなどが大切なのですが、そのあたりまでは流石に触れていません。
シンプルに書かれていることのメリット
すでにある程度の資格獲得のノウハウがある場合は、過去問を中心に勉強される方が多いと思います。
その場合、丁寧な説明ではなく簡潔な説明が答えをすぐ探すことができて便利です。

上記のページは、損益計算書についての説明となっています。
シンプルかつ構造的に記載されているので、慣れた人であればわからないところをすぐ探すことができます。
この辺りは、自分はどういう風な説明がほしいのかをある程度はっきりさせてから参考書を買うことのメリットかなと思います。
問題について
本書では、各節ごとに2、3問ほど掲載されています。問題を解くというよりもどんな問題が出るのかの説明という感じです。
巻末に模試が50問ほどついています。問題数が少なかったりするので、学習がどこまで進んだかの確認に使ったりするのが良いと思います。

隙間時間に用語マスタ
本書では付録のPDF形式の用語マスタをダウンロードすることができます。

一見、アプリに見えますが、PDFをスライドさせてみていく感じです。。
まとめ
以下は「ITパスポートの 新よくわかる教科書」のまとめです。
総合評価 | 2.9 | とにかくコストパフォーマンスの高い、情報集約型の参考書です。出題傾向を意識しつつ、過不足ない試験範囲を網羅しています。付録も十分実用に耐えるものになっています。 ただ本書のページ数の関係上、浅く広くになってしまわざるをえず、初心者には厳しいかもしれません。その意味で資格慣れしている方には良いと思うのですが。。 |
読みやすさ | 3.5 | 本のサイズが大きいだけ、読みやすさが相当違います。また構成が良いので、読み進めるのがとても自然です。 |
デザイン | 2.5 | 文字が小さく、イメージが少ないので圧迫感を感じます。 |
価格 | 3.5 | 最安値に近しい金額、コストパフォーマンスとしては十分です。 |
役立ち度 | 2.5 | 試験範囲がカバーしているのですが、内容は薄め。イメージ少な目など初心者には辛い部分があります。 |
ボリューム | 2.5 | 付録がPDFなのと、問題総数が少ないのが気になりました。 |