[最新版] 出るとこだけ!ITパスポート テキスト&問題集 2021年版 の感想・評価・レビュー

こんにちは、三島某「@mishima_books」です。
今回は「出るとこだけ!ITパスポート テキスト&問題集」(以降、本書と記載)を読んでみました。
ITパスポートの概要や本サイトのレビュー方法について知りたい方は「ITパスポート レビューの考え方」を一読してください。
「出るとこだけ!ITパスポート テキスト&問題集」はどんな本?

「出るとこだけ!ITパスポート テキスト&問題集」は、正統派のクラシックでオーソドックスな教科書です。出題箇所をしっかり明言しているところやCBTへの言及、付属のアプリなど痒いところに手が届く作りになっていますね。
総合評価:3.0

発行元 | 株式会社 翔泳社 |
著者 | 城田 比佐子 |
初版発行 | 2020年12月16日 |
定価 | 1,738円(税込) |
ホームページ | 公式サイト |
電子書籍版 | 有 |
その他 | – |
こんな人におすすめ
- 学校の教科書で勉強するのが、苦手ではなかった方
- テクノロジー系は苦手じゃない方
こんな感じで使って欲しい
教科書を使った学習に慣れている方
- 記憶用の赤シートが付属しているので、通勤や通学の隙間時間に使いましょう。
- 出題傾向が明確に掲載されているので、過去問練習の時の重点学習に使えます。
購入時のチェックポイント
- 教科書的な文章になっており、且つイメージ少なめです。
- 過去問は付録込みで、多くないので問題集をどうするか検討する必要があります。
- 付録の利用には公式サイトへの会員登録が必要です。
「出るとこだけ!ITパスポート テキスト&問題」を詳しく紹介
本書の大きさや厚さ
本の大きさは参考書としては一般的です。500ページに届かないくらいのボリュームなので、しっかりと重さはあります。
側注と本文に分かれているので、どうしても本文の圧迫感を感じます。

また他の参考書と比べてとにかくイメージ図がないので、初学者にはなかなか厳しいかもしれません。
本書の構成
本書はテクノロジ系、ストラテジ系、マネジメント系の順に学習することができます。
順番の前後はありますが、基本的にシラバス(試験範囲)に準拠しています。
第1章 セキュリティとネットワーク
「出るとこだけ!ITパスポート テキスト&問題集 目次」参考に整理
第2章 コンピュータの内部表現
第3章 ハードウェア
第4章 ソフトウェア
第5章 企業活動
第6章 企業と法律
第7章 企業の戦略
第8章 システムの開発
第9章 サービスマネジメント
第10章 システム監査
1章ごとにいくつかの節に分かれていますが、1節でだいたい10ページ前後になるので、1日に2,3節くらいを目安に学習が良いのかなとおもます。

本書もシラバスの順番に縛られてしまっているので、コンピューターの内部表現や法務関連が各分野の先頭近くに掲載されています。
とっつきにくい部分はある程度学習が進んでからでも良いのかな?と思いました。しかもコンピュータの内部表現などは出題頻度としては微妙なわけですし。。
本文について
しっかりと出題傾向を出す勇気
参考書ではよく出題傾向を☆印の数で表したり、章単位で過去どの程度出題しているかを掲載しています。
本書は、章単位から節単位ごとに掲載しており、かなり突っ込んだ内容となっています。

ITパスポートは、過去問がそのまま出ることは多くないので、この判断は素晴らしいと思います。
また本文の中で、ここが出題されそうという箇所が側注に記載されています。
学習者は自然に頻出用語を知ることができるのも素晴らしい工夫だと思います。

本書を手に取った方は、かなり効率的に学習を進めることができるのかなと思います。
参考書と教科書の差
ITパスポートに限らず資格の学習というのは、膨大な用語を学習の対象とする必要があります。
その中で参考書は大きく2つのタイプに分かれていきます。
- トピックについての説明が行われ、専門用語はその説明の中で使われていくので、トピック全体で記憶していく
- 専門用語の定義を中心に説明されていくので、専門用語単位で覚えていく。ただし全体感は得られない。
ほとんどの参考書はどちらか一方で表現するのではなく、いずれでもあるのでしょうが、それでもどちらかに寄せていきます。

本書では、用語の定義が曖昧になっていることが散見されるため、前者になるため教科書タイプと言って良いかと思います。
そのため用語を記憶するためには学習者が工夫する必要があります。本書では、赤シートを使うことで学習者をサポートしています。
問題について
本書では、各節ごとに2、3問、そして分野ごとに30問から40問の解説付きの設問が掲載されています。

一般的な問題付き参考書として標準的な分量だと思います。解説はしっかりめとなっているのが心強いです。
しっかりと分類された過去問付録
会員サイトに登録すると、購入者向けに過去問アプリに挑戦することができます。

他参考書では年度ごとに過去問を解くことが多いなか、本書では参考書の章に対応する過去問を解くことができます。
間違えた場合でも解説が記載されているので、章ごとの学習が終わったら調整することを強くお勧めします。

まとめ
以下は「出るとこだけ!ITパスポート テキスト&問題集」のまとめです。
総合評価 | 3.0 | 参考書というよりは教科書に近く、イメージ少なめ、説明多めで何をどのように学習するかが分かりにくいのが残念。 ただし出題傾向や新しい試験範囲の用語がわかりやすい提示されているのは、素晴らしいと思います。また付録は今風の参考書として十分です。 |
読みやすさ | 2.5 | 教科書的な表現が続くので、何を覚えるのかが少し曖昧です。 |
デザイン | 3 | 文字が小さく、多少圧迫感を感じますが、限られた紙幅を有効に使う工夫が見られており、思ったほどではありません。 |
価格 | 3 | コストパフォーマンスとしては十分です。 |
役立ち度 | 3.5 | 出題頻度についてはすごく便利ですが、文字中心のため初学者にはいささか厳しいです。 |
ボリューム | 3 | 参考書のボリュームとしては十分かと。付録はあるのですが、問題総数が少ないのが気になりました。 |