[最新版]みんなが欲しかった!ITパスポートの教科書&問題集 2021年版の感想・評価・レビュー

こんにちは、三島某「@mishima_books」です。
今回は「みんなが欲しかった!ITパスポートの教科書&問題集」(以降、本書と記載)を読んでみました。
ITパスポートの概要や本サイトのレビュー方法について知りたい方は「ITパスポート レビューの考え方」を一読してください。
「みんなが欲しかった!ITパスポートの教科書&問題集」はどんな本?

参考書も問題集も合わせたコストパフォーマンス最強の1冊です。資格学校の効率重視のテキストが格安で手に入るのも魅力です。
評価:4.0

発行元 | TAC株式会社 |
著者 | TAC出版情報処理試験研究会 |
初版発行 | 2021年2月24日 |
定価 | 1,650円(税込) |
ホームページ | 公式サイト |
電子書籍版 | 有 |
その他 | 問題集アプリが無料ダウンロード |
こんな人におすすめ
- 忙しいけど、ITパスポートの勉強を始めている。
- 本を買うのは1冊までと決めている。
こんな感じで使って欲しい
ITパスポートの取得を目指したいけど、勉強に避ける時間はごくわずか
- 暗記用の赤シート(懐かしい)や物理的に教科書と問題集を2つに分けることができるなど、勉強しやすい。
- スマホの専用アプリで演習問題をサポートしてくれるため、通勤や通学中に勉強することができます。
- 各章に記載されている、出題傾向と学習アプローチが秀逸
購入時のチェックポイント
- 初心者向けの柔らかい文体とはいかない、どちらかといえば硬派より
- フルカラーで掲載されているからこそ、好みの別れどころ、地味目がいいという人は割と多い。
「みんなが欲しかった!ITパスポートの教科書&問題集」を詳しく紹介
本書の大きさや厚さ
参考書としては標準的な大きさなので、A4ノートパソコンが入るかばんであれば大丈夫です。
ページ数は参考書と問題集で530P近くになり、厚さも重さもしっかりあります。
後ほど説明しますが、それぞれを参考書と問題集に分離できるので、どちらか一方をバックに忍ばせるとすれば持ち運びは楽です。
文字の大きさは、小さめですが、行間がしっかり空いているので読みやすいです。また参考書部分はカラー印刷となっているので、メリハリがしっかりしています。
こういう資格関連にありがちは、詰め込みました的な印象はだいぶ薄まっており、好印象です。
新感覚参考書と教科書の分離
問題を解いていて、わからないときにページを戻るのって実は学習の一番無駄な部分ですね。
参考書と問題集が別々にあるとこういったちょっとした部分の煩わしさがだいぶ軽減されます。
分離していない場合の、写真はこんな感じです。割とありますよね。。

分離後するとこんな感じです。割としっかり気味に分離できます。

ただし参考書って見た目すごい大事なので、個人の好みによって評価は変わるのかなと思います。
本書の構成
本書は参考書部分と問題集部分に分かれています。どちらもシラバスの構成を意識しているので、参考書を一読したら、該当する問題を解くというような学習方法をとることができます。
Chapter 1 企業活動(ストラテジ)
「みんなが欲しかったITパスポート教科書&問題集 2021年度版 目次」参考に整理
Chapter 2 法務(ストラテジ)
Chapter 3 経営戦略マネジメント(ストラテジ)
Chapter 4 技術戦略マネジメント(ストラテジ)
Chapter 5 システム戦略(ストラテジ)
Chapter 6 システム開発技術(マネジメント)
Chapter 7 プロジェクトマネジメントとサービスマネジメント(マネジメント)
Chapter 8 システム監査(マネジメント)
Chapter 9 基礎理論(テクノロジー)
chapter 10 アルゴリズムとプログラミング(テクノロジー)
Chapter 11 システム(テクノロジー)
Chapter 12 ハードウェア(テクノロジー)
Chapter 13 ソフトウェア(テクノロジー)
Chapter 14 データベース(テクノロジー)
Chapter 15 ネットワーク(テクノロジー)
Chapter 16 セキュリティ(テクノロジー)
章ごとに20ページ前後と他参考書と比べると少なめ、1時間程度もあれば一読できると思いますので、無理なく学習できると思います。
他の参考書でもそうなのですが、シラバスの構成と目次の構成とを合わせているので、やはりChapter2.法務とChapter.9から11の基礎理論以降はハードルが高いと感じました。
基礎だからといって最初に学ばなければいけないことはなく、俯瞰してから細かく学ぶアプローチがあっても良いと思いました。
本文について
出題傾向はかすかに照らす灯台の灯り
さすが資格系学校から出版されているということなのですが、出題傾向がしっかりと明記されています。
また本書の冒頭14Pくらいからに全体的な傾向が書かれています。
正直これだけでも十分購入する価値があります。ITパスポートの範囲って驚くほど広く浅くなので。。

本書ではさらに各章の初めに過去どれくらい出題されているかも掲載されています。

もちろん受験する年でどう変わるかわからないのですが、学習時間が取れない社会人には助かるはずです。
理解するためのイメージと暗記のバランスが秀逸
参考書で大切なことは何を理解して、何を覚えるかのバランスだと思います。
暗記だけだとやはり厳しくなってきますし、イメージがわかりづらいと簡単に迷子になります・・
本書では3種類の情報を使って学習者に情報を提供しています。
- 板がき
- 太字に書かれた単語とマーカー
- 暗記用の表
本文中にはもう少し要素があるのですが、注意しなければいけないのはこの3つです。
以下の例では、Webブラウザでインターネットのサービスを説明しています。
このように板書きは読者に暗記する前に踏まえておくべき点を提供しています。そして図中の太字を抑えることで、読者に集中してもらうようにしています。

次に太字とマーカーは、絶対に暗記しておけという単語とその説明を行っています。
太字は最低限に絞られているので、学習者は太字の山に押しつぶされずに済み、集中して学習できます。

そしてこれは四択で選択されるであろうなとでも言いそうな単語が表で説明されることになります。
これも赤ペーパーで暗記ができるように単語部分にハイライトが指定されています。
絶対暗記はしなければいけないというわけではないけど、問題集を解きながら慣れていくべき単語集という印象でした。
しかしイメージってポンと渡されて理解するのって難しいですよね。これはすべての独学系参考書の宿命なんだと思います。
問題について
本書では、参考書と問題集に分かれています。そのため参考書の設問は学習者に対して、設問の内容を教えることが目的という感じです。
問題集の方には各Sectionごとに解説付きのものが数問ということで、十分かなと思います。

こちらが回答です。

またお持ちのスマートフォンにアプリを無料でインストールすることはできるので、通勤/通学の味方です。

ひたすら問題を解いているフェーズに入ったらこれで十分だと思います。アプリにも解説がありますが、しっかりとした解説がほしい場合は、問題集が必要な気がします。
まとめ
以下は「みんなが欲しかった!ITパスポートの教科書&問題集」のまとめです。
総合評価 | 4.0 | 本書は、いまどきの資格学校で使っているだろう教科書ってこんな感じという、効率重視の内容です。学習しやすさに踏み込んだ工夫が随所に盛り込まれています。本文もイメージもわかりやすくて、継続して学習していけるでしょう。
ただ本書の醸し出すある種の硬さのようなものは、勉強したての初学者には手に取りにくいのが勿体無いと思いました。 |
読みやすさ | 3 | 本文はシンプルで、無駄のない表現は十分。 |
デザイン | 4 | 文章、イメージ、ハイライトのバランスが秀逸 |
価格 | 4 | 参考書自体は一般的な価格だけど、付録が充実している |
役立ち度 | 5 | 参考書の分離できたり、出題傾向が掲載されたりと、学習しやすい工夫が随所に見られます。 |
ボリューム | 4 | 参考書のボリュームとしては、十分。ある程度絞り込んでいる、 |